【アイスランド・シルフラ】透明度抜群!地球の割れ目『ギャウ』でダイビング
目次
北米プレートとユーラシアプレートの裂け目
今回の目的は、『シルフラ』というギャウのダイビングスポット。
アイスランドには『ギャウ』と呼ばれる北米プレートとユーラシアプレートが引っぱり合ってできた裂け目があります。
この裂け目は、現在でも1年に2~3cmほど離れていっているそうです。
『ギャウ』は、首都レイキャビークから車で1時間くらいのゴールデンサークル内の『シンクヴェトリル国立公園』で見ることができます。
地球の裂け目を肉眼で見られるのは、世界で唯一アイスランドだけ。
『シンクヴェトリル国立公園』は、世界遺産にも登録されていて、
『ギャウ』の他にも西暦930年には世界最古の議会が開かれた場所なども見ることができます。
ダイビングの予定がなくても、アイスランド観光の目玉のひとつです。
氷点下でのダイビング
ギャウの氷河が溶けだした水は、年間を通して2~3℃に保たれていて水中生物も存在しません。
生物が水を汚さないため、透明度は150m以上と言われています。
私がダイビングを行なったのは、気温が氷点下の2月。
私は寒さがとても苦手で、潜ったあとも1日中震えが止まらなかったです。
体の芯まで冷えてしまいましたが、やはり潜ってよかったなと。
透明度が高く、青い世界に包まれていて、とても神秘的でした。
青いグランドキャニオンと言われているみたいですね。
我々がお世話になったダイビングショップはこちらです。
ダイビング費用は高めで、一人39,990ISK(約39,990円)。
ダイビングのライセンスがない方は、シュノーケルでも参加可能です。
そこまで深くないので、シュノーケルでも十分に楽しめるかと。
レイキャビーク出発の場合はホテルからの送迎費が含まれています。
レンタカーの方は現地集合も可能で、集合場所の地図等を事前にメールで送ってくれました。
独自で向かっても迷うことはなく、集合場所は分かりやすいです。
集合場所はインフォメーションセンターのような場所で、お土産物屋さんやカフェが併設されていました。
「真冬にダイビングをする人はいるのだろうか?」とドキドキしながら待っていたら、シュノーケルの方達も含めて20人ぐらいいらっしゃいました。
ドライスーツ着用
まずは、待ち合わせ場所で誓約書などにサインをして、レンタカーでバスに付いていきながら雪が積もる駐車場へ。
インフォメーションセンターから車で5分くらい。
ダイビングをする場合は、ドライスーツに着替える前にエントリーポイントまで行ってブリーフィングが行われます。
とても聞き取りやすい英語で説明してくれて、英語が苦手な私でも理解しやすかったです。
10分くらいのブリーフィングが終了すると、駐車場で着替えを始めます。
私は水温29度のパラオでも寒さを感じるので、今回はかなり厚着をしてました。
ウルトラダウンとフリースを着てドライスーツに足を入れようとしていたところ、『浮くから一枚脱ぐように』と言われてしまいました。
結局、ダウンは諦めて、上半身はヒートテック2枚、タートルネックのセーター、フリース。
足元は雪山仕様の靴下2枚にレッグウォーマーというドライスーツを着るには厚着な仕上がりに。
その上、カイロも4個くらい貼ってます。
寒さが本当に苦手なので、ここまで着込んでも不安でいっぱいでした。
もうひとつ不安に思っていたのは、ドライスーツで潜るのが初めてであること。
初めての方は、ドライスーツでの注意点などを事前に勉強しておいたほうがよいです。
ダイビングショップからも事前にドライスーツの着方や注意事項が送られてきます。
実際には、ドライスーツを着用する際はスタッフの方が手伝ってくれるので不安に思うことはありませんでした。
手伝っていただいても、寒い中でドライスーツを着るのは、手がかじかんでいたりしてなかなか困難な作業でした。
待機中は水中よりも寒い
潜る順番ですが、シュノーケルの方達が初めにエントリー。
ダイバーたちはエントリーポイントでしばらく待機。
待機中が一番寒いので覚悟が必要かと。
レンタルしたグローブが湿っていて凍ってしまい、手が冷たくて指がちぎれそうでした。
早めに水中へ入った方が寒さをしのげるかもしれません。
そして、座るところがないので、重いタンクを背負って待機していると段々と辛くなってきます。
寒さと重さとが重なり、かなりの修行です。
外よりも水の中のほうが温かい
ダイビングの順番がきて、やっとエントリー。
この日は、本当に寒かったらしく空気にふれていると機材が凍るので、常に水につけておくようにと。
私のレギュレーターの調子が悪かったときは、スタッフの方がお湯の入ったポットを持参していてお湯をかけて溶かしてくれました。
スタッフの方が細かく点検してくれますが、機材が凍っていたりすると命に関わることもあるので、自分でもきちんと機材の確認はしましょう。
機材の確認ができたら、なるべく早く水中に入ったほうが寒さも和らぎます。
とにかく水が冷たいので最初はパニックになるかもしれません。
しかし、水温に慣れれば難しいポイントではないです。
ひたすら透明度の高い美しい水中の景色を楽しむことができます。
ダイコンを確認したら、潜水時間は約30分、最大深度は12メートルでした。
透明度の高い水中の世界
エグジット後も困難は続く
エグジットしたあと、こちらの道をひたすら歩くことになります。
寒さで体がいうことをきかない中、重いタンクを背負って雪道を歩くのは至難の業。
先にエントリーした方たちが濡れたドライスーツで歩いた道は凍っています。
インストラクターの方が「あとで拾いにくるからタンクは置いていっていいよ」と神のことばをかけてくれました。
しかし、タンクを降ろしたとしても駐車場までアイスバーンの道を歩くのは、滑らないように注意するだけでも大変でした。
やっとの思いで駐車場に辿り着くと温かいココアを渡された時は生き返った気分になりましたね。
冬のダイビングは寒さに躊躇するかと思いますが、『シルフラ』の透明度は絶対に潜る価値があります。